日本で夏の雷と言ったら、夕立とセットのような感じがします。
雷は夕方に落ちることが多いのでしょうか、あるいは、他の可能性もあるのでしょうか?
また、夏の雷には冬には見られない独特の特徴があります。
これら2つについて、説明していきたいと思います。
夏の夕方に雷をともなった夕立が降るのは?
夕立が降る原因は大きく分けて、2つあります。
1つ目は、夏の暑さによるものです。
地面が太陽の熱によって暖められて空気が軽くなります。
すると、その空気が上昇気流となって、いわゆる雷雲を生み出し、雷を形成していきます。
これは気温が下がる夕方にかけて発生することが多いので、文字通り夕立となります。
2つ目は、暖かい空気に加え上空に冷たい空気(寒気)が入りこんだ場合に起こります。
この空気の境目で同じく上昇気流が発生し、雷をともなった雲を発生させます。
これについて時刻は関係なく、いつでも起こる可能性があります。
両者ともに似ているようですが、とても暑い日に起きる夕立は前者が原因となっていることが多いです。
「大気の状態が不安定」と天気予報で言われる場合は後者を指しています。
夏季雷とは?
太陽が南中する頃には山の東南は日の光を浴びて、なだらかなところから上に昇る気流が強くなります。
地表の温度が30℃でも高度8300mで-20℃くらいです。
上向きの気流は高度が高くなるにつれて激しくなり、積乱雲が形作られます。
空気の移動速度、空気中の水蒸気の量、気温などがそろうと、雷が発生し、これを夏季雷と呼びます。
上昇していく中で水蒸気が減少して、周辺の大気と気流の温度差がなくなる上昇は止まります。
しかし、下からの上昇気流は続いているので雲の下方にて雷はどんどん発生しています。
山岳部で発生した雷雲は発達しながら内陸部に降りてきて海岸部近くで夕方消滅する場合が多く見られます。
いったん発生すると2〜3日続くことが多いのも特徴の一つです。
特に多い地方は、北関東、中部山岳、奈良盆地、北九州、南九州地方です。
まとめ
夕立が降る原因は2つに大別することができ、雷をともなうのは大気が不安定な状態の時です。
夏季雷は、山岳部周辺の気温変化によって上昇気流が生じることで発生します。