ゴルフ場のような開けた場所に雷が落ちたらプレーしている人はひとたまりもありません。
いったいどんな安全対策を講じればよいのでしょうか?
今回は、ゴルフ場での落雷への備えについて話していきたいと思います。
ゴルフ場に落雷した場合、カートの中は安全?
非常に危険ですから、すぐにその場を離れて避難してください。
自動車と異なり隙間があるので、そこから侵入して被雷する可能性が高くなります。
移動する際は、腰を低くして逃げましょう。
腰を低くする理由は、雷は周りよりも高い位置に落ちる性質があるためです。
大気中で電気のエネルギーが飽和状態となって空気と拮抗し、それを押しのけてでも電気的な安定を図るために落ちます。
ですから、雷の立場になって考えると、早く地上の電気的にマイナスなものと触れてバランスを保ちたいのです。
したがって、周りよりも高い位置にあればあるほど必然的に雷は落ちやすくなると言えます。
念のために、米国で勧められている「雷しゃがみ」(Lightning Crouch)の体勢をとりましょう。
まず、なるべく身を低くして、頭をかがめるようにすることです。
次に、両手で耳を塞ぎ、両足の踵どうしを重ね、Vの字を作ります。
これは、もし通電したとしても踵が電流を逃すアーチの役割を果たし、地面へと流すようにするためです。
最後に、バレリーナのように爪先立ちをして、その場にお尻をつけずに座りましょう。
こうすることで、地面との接地面を最小にし、侵入経路を狭めることができます。
落雷時にゴルフ場を歩いても平気なの?
これも非常に危険な行為ですので、すぐに安全な場所へ避難してください。
直撃はしないまでも近くの木に落ちて、通電してしまう可能性はゼロとは言えません。
もしクラブを手にしていたら、どんな素材であっても、体から離して地面に寝かせるようにしましょう。
その理由は、上で紹介したように雷の性質と関連があります。
ただし、アクセサリー類は身から離す必要はありません。
ほとんどの方は金属に雷は落ちると考えていらっしゃると思いますが、素材よりも高さに深く関わりがあります。
金属類は被雷した場合の逃げ道となることが多く、被害者の傷痕が時計などの近くに見られたため誤解されたようです。
まとめ
ゴルフ場は開けた場所で、人間よりも高いものがあまりありません。
ですから、万が一に備えて「雷しゃがみ」の方法を覚えておくと安心です。