雷雲の中でどのようなことが起こり、雷が発生しているのでしょうか?
雷の電流の向きや流れはどのようになっているのでしょうか?
今回は、これをテーマにして話を進めていきたいと思います。
雷による電流の流れは上向きでしょうか、それとも下向きでしょうか?
多くの方の予想に反して、正解は、上向きに流れます。
上向きというのは、地面から上空へ向けて流れるということです。
しかし、稲光を見ていると、電流が上空から地面へと下向きに流れているような印象を受けますね。
稲光は電子の流れです、つまり、電気の性質としては̠マイナスです。
稲光が地面から上空へ向けて流れる仕組みは?
雷雲は、雲の中の激しい気流の上下によって、氷や水滴が移動しています。
それらの作用によって、雲の上下で異なる極に帯電しています。
つまり、雲の上部がプラスなら、下部はマイナスということです。
このとき、雲の上部から下部と雲の下部から地上までの距離は、後者の方が近いです。
雲の下部がマイナスなら地上はプラスに帯電します。
落雷は、一般に雲の中から飛び飛びで伸びていきます。
例えば、最初は100m伸びて消え、次は200m伸びて消え、次は500m伸びて消えというイメージです。
やがて、上空から、そして地上からリーダ(稲光のもとになるもの)が動き出します。
その中で、上空の雲から伸びてきたリーダにたまたま繋がったものが、落雷として生き残ります。
いったん、雲と地上が稲妻と繋がったら、そこは電気の通り道になってしまいます。
そして、稲妻はその道を通り、雲と地上の間を数回から数十回行き来します。
一連の現象はわずかな間に起こってしまうので、私たちの目には「落ちた」という印象が強く残ります。
まとめ
雷の電気的な性質はマイナスということが分かりました。
稲光は上空から落ちるのではなく、上空と地上から互いに手を結びながら下から伸びるとは意外でした。