ピカッと光ったかと思えば、ゴロゴロと音を立てて落ちてきます。
いったいどんなことが重なって雷は発生し、また大きな音が鳴るのでしょうか?
その仕組みについて、今回は紹介していきたいと思います。
雷が落ちる条件とは?
雷雲は、雲の中の激しい気流の上下によって、氷や水滴が移動しています。
それらの作用によって、雲の上下で異なる極に帯電しています。
つまり、雲の上部がプラスなら、下部はマイナスということです。
このとき、雲の上部から下部と雲の下部から地上までの距離は、後者の方が近いです。
雲の下部がマイナスなら地上はプラスに帯電し、落雷は、一般に雲の中から飛び飛びで伸びていきます。
例えば、最初は100m伸びて消え、次は200m伸びて消え、次は500m伸びて消えというイメージです。
やがて、上空から、そして地上から稲光のもとになるものが動き出します。
その中で、上空の雲から伸びてきたものとたまたま繋がったものが、落雷として生き残ります。
いったん、雲と地上が稲妻と繋がったら、そこは電気の通り道になり、何十回と行き来するようになります。
雷が落ちると音が鳴るのは、なぜ?
雷の通り道である空気が突然熱せられ、膨張して音が生じます。
空気は、もともと電気を通す性質をもちません。
ゴムなどと同じ、いわゆる絶縁体です。
しかし、巨大なエネルギーのかたまりである雷は空気を引き裂き、地面へ到達しようとします。
しかも、周りの空気の温度を一瞬にして約3万℃に熱し、圧力を高め膨らみます。
その時の衝撃が周りの空気に伝わり震えさせ、ものすごい音になるのです。
落ちた時の衝撃音ではなく、落ちる前に空気に抗う結果生じた音だと言えます。
もう少し、身近な例を使って説明します。
冬場にセーターを脱ぐ際に、パチッという音を聞いたことはありませんか?
たまった静電気が電気の流れやすいものに触れた時に、このようなことが起こります。
この音を数億倍にしたものが、雷の音だと考えてもらえるとわかりやすいと思います。
まとめ
雷は上空で帯電したエネルギーが耐えきれずに、地上へと影響を及ぼし合っていることが分かりました。
これまで雷が落ちた衝撃音と勘違いしていましたが、空気に抗う際に生じる音だったとは意外でした。