フランクリン・ジャパンによれば、ここ40年の年間雷日数は、北陸地方が特に多いです。

福井県福井市で年間雷日数30.3、敦賀市で29.9、新潟県新潟市で28.8、石川県金沢市で36.0となっています。しかも、北陸地方の雷は冬の時期に発生していることが多く見られます。

福井県に、なぜ雷の発生が多いの?他と違った特性は見られるの?

北陸地方は厳寒の時期を冬になると迎えるイメージが強く、雷と重なるところがまったくありません。
では、一体どんな理由があって北陸地方は冬に雷の発生が多いのでしょうか?

福井 雷 多い

 

冬になると北陸地方に雷が多い理由は?

大陸から吹く乾いた北西の季節風が、相対的に温度の高い対馬海流によって湿気を帯び、やがて上昇気流を発生させます。すると、上昇気流からしだいに積乱雲が発生し、やがて雷雲が形成され、雷が落ちるのです。

正確な表現をするならば、後から補足説明をしますが、このとき地上から上空へと放電現象が起こるのです。

夏の積乱雲は全国各地で見られるのに対して、冬の積乱雲は日本海側に限られるため、このような地域性が現れてくるのです。
このように冬に雷が多く発生するようなことは、世界的に見ても非常に珍しいと言われています。

北陸地方の雷の特徴は、他とどう違うの?

福井県も含めて北陸地方では、雷は冬に見られることから「冬季雷」と呼ばれ、夏の雷とは区別されています。

夏の雷は、積乱雲の中から地上に向かって放電する、上から下へ降り注ぎます。しかし、北陸地方の冬季雷は、逆で地上から積乱雲に向かって下から上へ放電していくのです。

ですから、関東で見る夏の雷のように、雷光がピカッと光る瞬間というものをほとんど目にすることはありません。どんよりとした空の下、雲の切れ間の区別がつかない中をゴロゴロと音が鳴り、空が光ります。そのため雷がどこから落ちるか分からないという状況でハラハラしないといけません。

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また、冬の雷は雪をともなうことが多く、雷が鳴っている間は雪も降り続きます。ですから、長く続けば続くほど、被害が増えるおそれも出てきます。

まとめ

福井県が属する北陸地方は、冬の季節風と暖流の影響によって積乱雲が生じることで雷が発生します。

他の地域に見られない特徴として、地上から上空への放電と、雷光の判然としない中での落雷です。

同じ日本の中であっても、これほどの違いが見られるのだと改めて感じました。

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