雷に風や雨はつきものといったイメージが強くあります。
しかし、具体的にどのような関連性があるのかはよく分からないという人が多いと思います。
そこで今回は、雷と風、雷と雨との関連について紹介していきます。
雷と風の関係は?
冷たい空気の中に暖かい乾いた空気が入り込むと、暖気のかたまりは、上昇します。
上昇する暖気は、しだいに周囲から冷やされ、上昇が止まり、大気は安定した状態に戻ります。
しかし、暖気に水分が多量に含まれていると、冷やされず、限りない上昇を続け、大気は不安定な状態に陥ります。
その時に暖かく湿った大気を上空へ押し出す上昇気流が起こると、雷雲(積乱雲・入道雲)が発生します。
この上昇気流は、山にぶつかり山腹を駆け上る風や、低気圧にともなう前線、海風と山風の衝突などです。
雷雲は、雲の単位(セル)からなり、3つの種類があります。
まず、単一セルだけの雷雲で、大きなものの直径は4㎞~10㎞にもなり、移動速度は速いです。
その寿命は、約45分間と短く、上空の風向きです。
次に、多重セルが発達する場合ですが、単一セルよりも南東向きになります。
最後に、たくさんのセルが同時に活動する広域雷雨は、前線に合わせて移動します。
多重セルや広域雷雨の寿命は、数時間から半日と長くなり、移動速度は遅いです。
雷と雨との関係は?
雷雲が発達する時は上昇気流が激しく、雨は落ちてきませんが雷は生じています。
上昇気流が弱まると、積乱雲も弱まりますが、雷活動が控えめになってからもまだ雨は続きます。
雨の降り方が激しいのは、落雷回数のピークから5分後で、その回数が多いほど降水量も多いと言われています。
また、上昇気流が激しい積乱雲ほど雲は伸びあがり、そんな雲ほど、雷は荒々しく、降水量も多くなる傾向にあります。
しかし、雷の危険性は降水活動がおさまるまで続きます。
雨粒の大きさは、直径0.1㎜~3㎜とサイズもさまざまです。
直径0.1㎜のもので落下速度は0.03m/秒、3㎜のもので8m/秒にもなります。
あられ、ひょうは、大きいほど落下速度が速く、危険度が高くなります。
まとめ
雷の発生に上向きに吹く大きな風が関わっていることが分かりました。
雷が生じる際に一役買う上昇気流が弱まると、雨は降り出し、落雷の回数が多いほど降雨量も多くなります。
風と雨にこんな関係性があったとは、とても驚きました。