雷に雨はつきものと考えがちですが、雨が降らないこともあるのでしょうか?
また、雷が地上へ落ちないなんてことはあるのでしょうか?
これら2つのテーマについて、少しずつお話ししていきたいと思います。
雷が鳴っても、雨が降らないことってあるの?
不思議に思われるかもしれませんが、降らないこともあります。
雷雲の先端部分は水分が凍結して氷の状態になります。
その氷状になった部分は基本的に重力によって地上へ落下します。
氷の粒子が小さければ、下からの上昇気流に押し上げる力も加わり、
雲の中で粒子がぶつかり合い、その摩擦によって+と-の電気を帯び、
電気的なバランスを保つために雷として地上へ放電されます。
その際に、上昇気流が強い雲の中では、氷の粒子が落下せずに舞う形となるので雷だけが生じます。
したがって、雨が降らなくても雷が鳴ることはあります。
雷が地上へ落ちないことってあるの?
実は、あります。
雲が空高くまで上昇気流で上がっていくと、水蒸気が氷結し、あられや氷の粒などになります。
これらがぶつかりあうことで摩擦が起き、正(+)の静電気と負(-)の静電気に分かれます。
正の電気と負の電気がたまると、そこには電流が流れやすくなります。
空気は電気を通しませんが、限界を超えると突き破り、大気に電気が流れて雷になります。
雲の中で正から負に電気が流れたり、負から正に電気が流れたりすると「落ちない雷」となるわけです。
遠くに浮かぶ入道雲を見てみると、雲の中が黄色く光るときがあります。
これは、入道雲の中で雷が発生しているのです。
まとめ
まさかそんなことがあるのかと思わされた2つのテーマでした。
雨を伴わない雷は、雲の中の上昇気流が強いために放電のみが行われることが分かりました。
また、雷が落ちない理由は、雲の中で放電が行われるためでした。
まだまだ知らないことばかりで、自然っておもしろいなと思いました。