怖いものの代名詞として昭和の世の中を席巻していた「雷」です。
いつしか耳にすることもなくなりましたが、神出鬼没の自然現象です。
特に、高い位置にいる場合には注意が必要になります。
そこで、登山時の雷対策と富士山での落雷体験について紹介していきたいと思います。
登山時に雷から身を守るためには?
雷を専門とする気象会社「フランクリン・ジャパン」に所属する、気象予報士の今村氏のアドバイスをまとめています。
身につけている金属類を目標に雷が落ちると誤解されていることが多いです。
しかし、金属類は通電した際に雷の逃げ道となっていることが最近の研究によって明らかになってきました。
ですから、身につけている金属類を取り外す必要はありません。
落雷は高さの高低が関係しており、高い位置にあるものに落ちる傾向が見られます。
近くに落ちた場合は、爪先立ちで踵どうしを宙に浮かせた状態をキープし、身を引くくし、耳を両手で塞ぎます。
こうすることで、地面との接触面積を小さくし、被雷した際に爪先から爪先へ電気を逃すしくみを担います。
富士山で落雷事故に遭った人はいるの?
登山歴60年の経験があり、富士山での雷に遭遇された方の話を参考にして話していきます。
地面も落ちている石も岩も触るものすべてビリビリしていて、雨で靴が濡れていたので地面から感電してしまいました。
避難できるようなところはありませんから、その場で身を伏せて耐えるしかありませんでした。
直撃から逃げられたので何とか無事に下山できたそうです。
登山道の途中だったら、自分自身が突起物になりますから落ちてくるおそれが高くなります。
よく山を歩いていると、焦げている跡を見ることができます。
これは落雷の痕跡と言われていますが、ところかまわず見られます。
周りに何もない富士山は何発も落ちると思いますので、安全確認ができたら山小屋に避難しましょう。
出発前によく天気を確認し、経験者と行動することが大切です。
まとめ
富士山の登山道には、身を隠すような場所がないようです。
ですから、いざとなれば雷避けの姿勢をとって身を守るようにしましょう。
また、ベテランの登山者にアドバイスをもらうことを忘れないようにしてください。