落雷時に注意したいのは、電化製品への影響です。
よく電化製品の電源をコンセントから抜くように言われますが、それはなぜでしょう?
また、雷が落ちるとブレーカーが落ちるようなことはあるのでしょうか?
今回はこの2つの疑問について、答えていきたいと思います。
雷鳴が聞こえたらエアコンの電源を切るのはなぜ?
「誘導雷」と「逆流雷」を防ぐためです。
前者は、送電線や通信線の近く、または避雷針などに落ちた場合に、周辺に高電圧が一瞬にして生じます。
そのエネルギーの大きさは、2億V、20万Aと想像もつかないくらいのものです。
これらのエネルギーは、ケーブルやアンテナなどを通じて、屋内へと侵入してきます。
雷による電化製品への被害の多くがこの誘導雷によるものと言われています。
後者は、避雷針が近くにある建物に落ちた際に、地面の電気エネルギーが一時的に急上昇し、
アースから逆流してしまうことを指します。
その対策として誘導雷の侵入経路となるおそれの高いところに、避雷器を取り付けることで防止できます。
侵入口は、コンセントなどの電源線、インターネットなどの通信線、テレビアンテナ、アース線などです。
いくつかの専門メーカーからいろんな製品が販売されており、それぞれに特徴があります。
避雷器を導入する際は、アースを完全にしないと期待できる効果を得ることは難しいです。
落雷時にブレーカーが切れる原因は?
考えられる原因は3つあります。
1つ目は、漏電によって漏電ブレーカーが作動してしまったからです。
実のところ漏電ブレーカーという遮断機には弱点があります。
それは、電気的雑音に弱いという特徴が見られます。
雷が生じる際に発生する高周波が漏電ブレーカーを誤動作させてしまうことがあります。
製造された年が古いものほど、この傾向が強く見られるそうです。
2つ目は、落雷の衝撃によって、漏電ブレーカーが落ちてしまったからです。
3つ目は、機器に故障が生じたからです。
落雷を受けて、アース線付、洗濯機などが漏電して漏電ブレーカーが働いたもの想定します。
これは数mAで作動しますので、漏電ポイントが乾燥したりすると正常復帰する場合があります。
ただし、漏電故障したものは、漏電しやすくなっていますから、アース線付機器のチェックを行いましょう。
まとめ
海外においては、一般家庭でも雷対策を重視しているところが多いと聞きます。
日本では、まだまだ雷への対策は一般的ではありません。
しかし、「もしも」の場合に備えてできることから始めたいものですね。