石川県と並んで冬の寒さが厳しいことで知られている富山県は、ある自然現象でも注目を集めています。
それは、「雷」、日本の中でも多く発生することで有名なのです。
では、なぜ富山県に雷の発生が頻発するのでしょうか?
富山県で雷日数が多いのはなぜ?富山県で発生する雷の特徴は?
自然現象の中では恐ろしいものの中の1つとして認識しされている感が強いですが、富山県の雷にどんな謎があるのでしょうか?
できる限り客観的な情報をもとにして、雷の発生が多い理由とその特徴について紹介していきたいと思います。
雷日数が多いのは、なぜなの?
富山地方気象台の情報を元にすると、ここ最近10ヶ年の雷日数は35.7日となっています。これは1年間で富山県において、雷が発生する割合が約10%であることを意味しています。
近頃の傾向として富山県の雷日数は、年間で約50日におよぶ年もあれば、20日前後の年もあり振れ幅が大きいことが分かります。
同じ北陸地方の石川県(気象庁のデータ)を参考にすると、夏季よりも冬季に雷の発生が多い傾向にあります。 冬季は夏季の2倍~4倍くらいの発生が見られます。これらのことから富山県では、冬季に雷の発生が多いと言えます。
冬季に雷が発生することが多いのは?
北陸地方にある富山県は、暖流である対馬海流と冬の季節風によって、冬になると積乱雲が発生しやすい状態になります。
積乱雲の中では空気中の塵やゴミなどを核として氷の粒が形成され、これらが摩擦することで電気が発生します。
電気的にプラスなものは上の方へ、マイナスなものは下の方へ蓄積されていき、やがて電気的な安定を求めて地上へと降り注ぎます。
しかし、冬の雷は地上から上空へと放電する現象が起こります。
冬の雷は電気的なエネルギー量がとても大きく、「誘導雷」や「逆流雷」を引き起こすこともあります。
誘導雷
落雷地点からあるものを介して電気エネルギーが流れ込んでしまうことです。
逆流雷
避雷針などに落ちたところから電気エネルギーが逆に流れてしまうことです。
まとめ
富山県に雷の発生が多いのは、暖流の流れに冬の季節風が吹くことで上昇気流が発生し、積乱雲が形成されることによります。
ですから、夏よりも冬の時期に雷日数が多い傾向にあります。
また、冬の雷はエネルギーが大きいため、過剰なエネルギーがあふれてしまうことで、もたらされる被害が懸念されます。