米の産地の1つとして認知度の高い新潟県は、雷の発生件数も多いです。
気象庁によると、新潟県は年間でなんと雷日数が34.8日もあります。
では、いったいなぜこれほど雷が発生することが多いのか調べていきたいと思います。
新潟県に雷が発生することが多いのは?どんな特徴があるの?
地形的な特徴が関係しているのでしょうか、それとも気候などが影響しているのでしょうか?
また、新潟県で発生する雷にはどのような特徴が見られるのでしょうか?
そこで今回は、新潟県を「雷」という観点から見つめていきます。
新潟で雷が多いわけは?
新潟地方気象台によると、新潟県の月別雷日数は11月〜1月にかけて増えています。具体的には、11月は5.3日、12月は6.1日、1月は4.3日です。
大陸から乾燥した冷たい空気が暖かい日本海に吹き出すと、海面から大量の熱や水蒸気を受け取り、暖かく湿った空気に変わります。やがて大気の状態が崩れていき、積乱雲が発達し、日本海沿いに集まってきます。
陸上に到達すると、積乱雲はしだいに勢力が弱まるため、冬になると雷の発生が新潟県の沿岸部で多く見られます。ちなみに、雷が鳴ると土地が肥えると言われますが、これは雷によって窒素固定が行われるためです。
米の産地として知られる新潟県を陰でサポートしているのかもしれません。
新潟で見られる雷の特徴は?
最も大きな特徴として、夏ではなく「冬」に雷が発生することです。ですから、雪国では雷が鳴ると雪が降るサインと考えられていることから、「雪起こし」と呼ばれています。
冬の雷は、突然、電光が走り大きな雷鳴があたりに轟きわたり、1度で終わるのです。
しかし、そのエネルギーは夏の雷の100倍のエネルギーをもっているため、電化製品などへの2次被害が心配されます。冬の雷は積乱雲のてっぺんの高さが低く、夏の雷が高度10㎞に達するのに対して冬は6㎞前後です。
また、夏は上下に広がりますが、冬は定まった形をとどめていないことがあります。
まとめ
新潟県で冬に雷の発生件数が多いのは、大陸からの乾いた空気が日本海の上で水蒸気を受け取り、上昇気流が発生するためです。
冬の雷は、数回続けて降り注ぐものではなく、1度で終わりますが、膨大なエネルギーを抱えています。そのため、電化製品への被害に注意する必要があります。