東北地方~北陸地方へかけての日本海側で見られる冬の雷ですが、世界的にはあまり例がないそうです。
日本以外では、ノルウェーの西海岸、北米の五大湖から東海岸あたりでしか見られないようです。
では、なぜ秋田県などの日本海側だけで冬に雷が発生するのでしょう?
冬の時期に秋田県で雷の発生件数が多い理由は、どこにあるの?
世界的に見てもまれな冬の雷が秋田県で発生するのは、いったいなぜなのでしょうか?
そこで今回は、秋田県と冬の雷の関連性について少しずつ調べていきたいと思います。
冬季に雷が多く発生する理由は?
冬は、夏のように地面近くの空気が太陽光によって暖められることはありません。
しかし、日本海は暖流である対馬海流のため、上空に冬の強い寒気が発達すると上昇気流が起こり、雲ができます。このようにしてできた積乱雲からやがて雪が降り、雷が鳴ります。
北西の季節風にのって日本海から積乱雲は登場しますが、太平洋側までそのエネルギーを維持することはできません。
だんだんと弱まったり、山に阻まれたりして雷を発生させるほどのエネルギーを消失してしまうのです。そのため冬季は、日本海側に雷が多く、太平洋側ではほとんど見られないのです。
秋田県に見られる雷の4つの特性とは?
1つ目
放電が上向きで行われることです。
建物の端など、高い建物から空中に向かって放電を始めます。
2つ目
巨大なエネルギーを有していることです。
冬の雷は、夏のそれに比べて圧倒的なエネルギーをもっています。
3つ目
雷の動きを予測することが難しいことです。
大陸からの寒気と、対馬海流の作用によって上昇気流が発生し、常時何が起こってもおかしくはありません。
4つ目
一発雷(1度だけの落雷という意味)が多いことです。
夏のように繰り返し放電を行うのではなく、1度放電が終われば、しばらくは放電しません。
まとめ
秋田県で発生する雷が多いのは、日本海の暖流と寒気によって積乱雲が生じることが原因です。
冬の雷には、夏の雷には見られない大きな4つの特徴があります。
「雷」と一口に言っても、いろんな発生条件があるのだと改めて感じました。